フィルスタコースのブログ

中央学院大学 法学部 フィールドスタディーズコースの情報を発信するブログです。

カテゴリ: 授業紹介

フィルスタコースが法学部で教員免許を取るには最適のコースであることは以前紹介しました。
全コースの中で最も教職課程履修率が高いのがフィルスタコースです。
教職課程では、昨日から今日にかけて(2月9日・10日)、教育実習を間近に控えた3年生に毎年恒例の教育実習事前指導を実施しました。
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今日の目玉は、本学卒業生の現役教員による講演です!
毎年この事前指導では、本学の教職課程卒業生を招いて後輩たちに学校現場の実情やその仕事のやりがいなどをお話しいただいています。

今年の講師は、まだ卒業して3年目の船橋市立前原中学校教諭、大兼夏美先生でした。
大兼先生はフィルスタコース出身、さらにいえば、私(白水)のゼミの出身です!
大兼先生は本学4年生の在学中に教員採用試験に合格し、卒業と同時に同中学校で教壇に立ちました。
そして1年目から中学1年生を担任し、そのまま持ち上がりで今は3年生の担任をされています。
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講演では、学生時代の様子を含む自己紹介から始まって、中学校勤務のリアルな日常、大変なこと、やりがいを感じたこと、そして後輩たちへのメッセージなど、さまざまな面から教員という仕事について語ってくれました。
ブラック勤務などと揶揄されることの多い教員の仕事ですが、最後に語られたのは、損得勘定とは別の価値観をもった仕事としてのやりがい、人にしかできない人を育てる仕事の素晴らしさ、子供たちの成長を実感できる何物にも代えがたい嬉しさなどでした。
講演後の質疑でも質問が相次ぎ、また、その後も学生たちが大兼先生に質問をしに行く姿が見られるなど、少し先輩のお姉さま的な親しみやすさで、3年生たちに大きな刺激を与えてくれました。
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本学を巣立ち、こうして現役教員として凱旋してくれる先輩の姿は、学生たちにとって頼もしい道しるべとなるに違いありません。

明けましておめでとうございます!

昨年、年も押し詰まった12月28日に、「テーマ演習」(白水)のゼミ生で農家の見学を行いました。
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本ゼミは今年度も「食と農と集落再生」をテーマに勉強をしてきました。
いったい私たちは日常どのようなものを食べているのか、その背景にはどんな問題が隠されているのか、日本の食を支える農家はどんな状況に置かれているのか、などさまざまな観点から1年間勉強をしました。
それを解き明かす大事なイベントとして、実際の農家の見学を行いました。

今回見学させていただいた農家は2軒。
1つ目は、何と本学法学部OBの農家さんです!
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印西市でスイカやメロンなどを中心とした果実・野菜の栽培をされている農家さんです。
広大な農地にたくさん建てられたビニールハウスを見学しながら、作物作りのさまざまな苦労や工夫を教えていただきました。
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2軒目にお訪ねしたのは、我孫子市内で新規就農して数年がたつ長ネギ農家さんです。
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広い農地を借りて長ネギ専門で栽培しておられますが、天候に悩まされることも多く、これからは別の作物に転換しようかとも考えていらっしゃるようです。
収穫後してから出荷するまでの作業も説明していただき、また実際に作業の手順も見せていただきました。さらにはスーパーなどで見慣れたあの長ネギの姿に仕上げる作業を体験もさせていただきました。
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最後はビニールハウスの中で、人生を振り返るような貴重なトークにも花が咲き、とてもとても中身の濃い時間を過ごしました。
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この1年を通して学んできたさまざまな知識や体験が一つにつながったような、貴重な見学となりました!
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谷川・コース演習Ⅰ(3年生)では、2023918日~20日、大阪スタディツアーを実施しました。

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大阪城の天守閣をバックに


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道頓堀のグリコの看板の前で

メインのテーマは、「在日コリアン」です。大阪のJR鶴橋駅ならびに御幸通り商店街は、西日本最大級のコリアタウンです。

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大阪コリアタウンの御幸橋商店街の入り口で


前期のゼミでは、在日コリアンの歴史と諸問題を学習しました。23年4月に開館した「大阪コリアタウン

歴史資料館」を見学できたことは有意義でした。
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新世界の通天閣の中、ビリケンの前で

10月の上旬、フィスタコースの2年生が千葉市の里山で里山保全活動の体験ツアーに参加してきました。「NPO・NGO論」の授業の一環です。その科目を担当している中台先生の報告を紹介いたします!
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フィルスタコースの必修科目となっている2年次の「NPO・NGO論」。
その履修学生たちが先月の7日(10月7日)、NPO法人ちば里山センターの企画による里山活動の体験バスツアーに参加しました。この里山体験は、農林水産省(林野庁)の森林・山村多面的機能発揮対策交付金事業を活用したもので、里山や森林に興味がある学生が、実際の里山保全活動の現場に触れて理解を深め、参加の契機となる機会を提供することを目的とした企画です。本実習は、「NPO・NGO論」にて個人的に参加するボランティア体験と、環境保全活動への理解を深めるために最適であると参加を決めたものです。

今回の目的地は千葉市若葉区堂谷津の里山でした。実習の指導は、そこを活動拠点とする「NPO法人バランス21」がしてくださいました。
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バランス21は、米作り、森林整備、ビオトープなど多岐にわたる活動をしている県内を代表する里山活動団体で、現地は自然度も高く、環境省のモニタリングサイト1000の登録地でもあり、実習にとても適した場所でした。
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当日は、我孫子駅北口を8時に出発し、バスの中でも「松戸里やま応援団」のボランティアの方々の司会により、本日の実習内容の説明を受け、環境保全活動の重要性を学びました。学生たちはこの夏の課題として各自が参加してきたボランティア体験を披露するなど、和やかな雰囲気と共に実習が始まりました。
また現地では、里山の活用について説明を受けたあと、ヘルメットと軍手を着用して、植栽された樹木の生育を妨げる他の樹木(太さ数センチの細い木)や篠竹を切る作業を体験しました。慣れない刃物を使用するので指導者の方々が注意事項を説明してくださり、事故もなく体験することができました。
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作業後は昼食を取り、地域野菜の直売所「しょいか~ご」に立ち寄り、地元野菜についても学習しました。帰りのバスでは、直売所で見つけた地元食材のクイズを行いましたが、しっかり地産地消の活用についても学びました。早朝からの参加でしたが、バスの中でも眠りにつくことなく実習を満喫することができました。
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8月28日~9月1日まで、2年生の「テーマ演習」、3・4年生の「コース演習・専門演習」の合宿を長野県栄村で行いました。
それについて報告しようと思います。
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【テーマ演習合宿】
8月28日~31日の3泊4日で行いました。
私の「テーマ演習」では、今年度も「食と農と集落再生を考える」を年間テーマとして授業を行っています。前期には食と農をめぐる現状について調べました。
そして、夏合宿では「農作業体験」「山奥の集落の見学」「薪割りなどの生活文化体験」と、自分たちで食材をきちんと料理して美味しく食べること、を課題としました。震災からの復興を戸数13個の地区で成し遂げてきた地区に宿泊し、復興の責任者だった方から貴重なお話もうかがいました。
また、4年生のゼミ論文の中間報告を聞くことで、ゼミ論とは何か、どんな取り組み方があるのかを知ってもらうことも目論んでいました。
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【コース演習・専門演習合宿】
8月30日~9月1日の2泊3日で行いました。
日程でわかるとおり、1泊を2年生と重ねています。これは3・4年生と2年生との交流を図りたいということと、前記のとおり4年生のゼミ論中間報告を2年生にも聞いてもらうためでした。
コース演習では日本史に関わる歴史的なテーマを各自が設定して調べていますが、夏合宿では、都市部では失われている昔からの日本の生活文化を実地に体験する機会をつくろうと考えました。合宿では、「薪割り体験」「里山整備体験」、そして2年生と同じく「村の食材を利用してきちんと料理し、食べる」を課題としました。どれもが今の都市生活ではなかなか行えないことばかりですが、人間が歴史の中で日々営んできた生活の一端を体験する大事な機会と考えました。また、震災で畜産業を廃業してから地元の歴史文化の研究に精力的に取り組んできた方からお話をうかがう機会も設けました。ゼミ論に取り組んでいる4年生には刺激になると考えたからです。
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【栄村】
合宿場所の長野県栄村は長野県の最北端にあり、新潟県と接しています。
冬は2~5メートルくらいの積雪をみる豪雪地帯です。2011年3月12日には大震災に見舞われましたが、その後復興が進んでいます。ただ一方で少子高齢化に拍車がかかり、人口も減少の一途をたどっている、そんな地域です。
また、宿泊場所は、震災後に見事な復興を果たした小滝という小さな地区にある改装された古民家です。
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【村の皆さんのご支援】
今回の合宿も、村の皆さんからいただいた沢山のご支援で実施できました。
大量の野菜を無償提供していただいたり、名物の地元ポークの手配をしていただいたり、料理の差し入れをいただいたり、秘境山村の見学に車とガイドを提供していただいたり、農作業体験や薪割り体験をさせていただいたり…もう挙げればきりがないほど多くの支援をしていただきました。
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【10年後、20年後に効いてくる合宿】
毎年学生たちにも言っていることですが、この合宿は表面的な楽しさももちろんありますが、今の都市生活では埋もれて見えないさまざまな大事な要素が含まれています。それらは彼らが卒業してから、何か仕事や生活に行き詰まったとき、壁にぶつかったときに蘇り、力を発揮する経験と記憶になると思っています。即効性はなくても、いつか村での体験や、そこで見たり感じたりしたことが糧になってくれればと考えています。
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