フィルスタコースのブログ

中央学院大学 法学部 フィールドスタディーズコースの情報を発信するブログです。

2015年11月

11月25日に、川久保ゼミでは、地元我孫子市の手賀沼公園の一角にある「平和記念碑」を訪れました。
イメージ 1この記念碑は、昭和60年に旧広島市役所の庁舎を取り壊す際に、我孫子市原爆被爆者の会が広島市に強く働きかけて、譲り受けたそうです。
原爆投下の悲惨な現実と恒久平和の願いを後世に伝えるために、旧庁舎の側壁と敷石の一部がそのまま設置されています。広島の原爆ドームの方向を向いて建てられたこの記念碑は、形も「広島原爆死没者慰霊碑」を模して作られています。
ゼミ生たちには、今年の学園祭の特別企画「平和をつなぐ―原爆投下から70年」においても紹介しましたが、身近な場所にある平和のモニュメントを実際に訪れることで、戦後70年の意義を改めて考えるいい機会になったようです。
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昼食後、こんどは小滝地区に移動しました。
イメージ 1震災で大きな被害を受けた地区ですが、地区独自の復興計画を立てて、積極的な地域づくりを進めてきたところです。
ここには地区の皆さんが整備した立派な古民家があり、そこを会場に報告を聞き、また泊まることになっています。





屋号「となり」の再生古民家

そしてここで、明星大学教育学部の長谷川裕彦先生のゼミと合流。
一緒に、震災からの復興の話を地元の方からうかがいました。
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入浴後、夕方からはバーベキュー!
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雨のため、消防団の小屋でバーベキュー
近隣地域特産の津南ポークをメインに、村で作っているこだわりのエノキ、地区で穫れたてのの野菜など、どれも普通のバーベキューとはひと味ちがう食材ばかりです。
これがまたおいしかったこと!
(でもあまりのおいしさに、写真を撮るのを忘れました…)

イメージ 6夕食後は小滝地区でやっている「夜学」に参加しました。
地区の皆さんが自分たちでいろいろなことを学ぼうと、前年から始めた企画です。
今日の講師は明星大の長谷川先生。
かつて脇を流れる千曲川にあった運河のことなど、興味深い話を聞きました。




そしてそのあとは、気持ちのいい古民家でエンドレスの宴会!
(この様子も写真が残っておりませぬ…)

3日目、今日は午前中、小滝地区のもはや名物イベントになった古道歩きをする予定。…だったのですが、何とイメージ 7イメージ 8
蕎麦畑の美しい小滝地区だが、3日目も雨。しかも台風接近。
台風が接近!風雨が強まることが予想され、さらに首都圏の電車も夕方にはどうなるか…という状況になってしまいました。

イメージ 9結局、長谷川先生と話し合いの末、朝食後に学生たちを送り返すことに。

朝食は前夜のバーベキューの残り、そして地区の方が差し入れてくださった炊きたてご飯などで大満足でした。とくに差し入れしていただいたカボチャの煮物には、一同「うめー!!」。




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ミルキーなソフトクリームを堪能したあと、越後湯沢駅まで学生を送り、解散

昼前に小滝を出発し、道の駅で名物のソフトクリームを堪能したあと、学生たちを越後湯沢駅まで車で送りました。

イメージ 12大雨で大増水した千曲川

今回の合宿、3日とも天候に恵まれず、とくに3日目は台風までやってくる始末。
学生たちにはかわいそうでした。
合宿前は焚き火やる気満々だったのですが、結局一度も焚き火はできず。

学生たちは焚き火ができなかったのが相当欲求不満だったようで、今でも言っています。
「先生ー、焚き火やんないんですか-?」
後期の終わりにでも学内でやりますか!?
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学生たちが帰ったあと、雨は止み、見事な二重の虹が…!


夏休み報告の第二弾です。

9月7日から9日の3日間、白水担当の「テーマ演習」では、長野県栄村で合宿を行いました。
「テーマ演習」は、1年間を通して1つの社会的テーマを追究する現社コース2年次の必修科目で、コース委員の3名の教員(川久保・谷川・白水)が担当するものです。学生はこの3つの演習から1つを選んで履修します。
白水の近年のテーマは「食と農と集落再生を考える」。
前期を通して、現代日本の食にまつわるさまざまな問題を勉強してきました。そして夏には日本の中山間地の1つである長野県栄村で現地研修をしています。

初日、学生たち全6名は、午前11時に栄村の玄関口であるJR森宮野原駅前に集合しました。
天気は曇りで、生憎の空模様。
イメージ 1駅前に建つ豪雪記録の標柱(1945年に7メートル85センチの積雪)を見学後、役場に行き、管内図を購入しました。

そして道の駅と、7月にオープンしたばかりの農産物直売所を見学したあと、一路山奥の秋山郷へ。

かつて「秘境」として知られた奥深い山村です。ここには聳え立つ標高2000メートル超の鳥甲山の絶壁や、「布岩」と呼ばれるカーテン状の柱状節理の名所など、見どころがたくさんあるのですが、残念ながら全て濃い霧に覆われて見られませんでした。想像しただけで終わり。学生たちはがっかりです。

で、気を取り直して秋山郷の中心をなす小赤沢集落で昼食を取りました。


知る人ぞ知る著名な民宿「苗場荘」特製の「きのこカレー」です。これが絶品!
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その後、奥山を離れ、下界の志久見集落へ。
ここでは2011年にあった震災後、救出した文化財を守り、活かすためにつくられた「歴史文化館」を見学しました。
イメージ 3白水もその文化財保全活動にずっと関わり続けてきました。
また、今も大量の文化財の仮保管場所となっている旧保育園も特別に見学させてもらいました。
イメージ 4ここには村でかつて使われていた貴重な日常の民具類が多数保管されています。




夕方には「北野天満温泉」に出かけ、ゆったりと疲れを癒しました。

「歴史文化館」に戻り、夕食の準備にとりかかりました。
この日のメニューは秋山郷などで食べられてきたソバ料理の「早そば」です。
イメージ 5イメージ 6麺にするのではなく、細切り大根を茹でた汁に溶いたそば粉を入れて練って作る変わったそば料理です。
それをめんつゆに入れて食べます。
初めての食感に、学生たちもビミョーな顔つきでした(笑)。イメージ 7

そしてこの日の泊まり先は、村の公民館長関澤さんのお宅です。
毎年学生たちがお世話になってきた家で、田舎の農家の佇まいが実感できます。




2日目は、朝6時に起床して、朝食から。
自炊するはずが、関澤さん宅のおばあちゃんが更に早起きして、何とご飯も炊いてくれちゃってました。
ありがたかったのですが、焚火の機会を逃した学生たちは、少々拍子抜けでした。
でも味噌汁を作り、また昼食用のおにぎりを握りました。
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田舎の農家の普通の朝食を体験後、今度は農作業です。
おっと、その前に「歴史文化館」に置かれていた昔の消防ポンプを離れた倉庫に運ぶ作業を手伝いました。
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そして戻ってきてから「歴史文化館」前の草取りと、関澤さん宅の前での薪割りを体験しました。

薪割りはみんな初めてでしたが、すぐに要領を覚えてたちまち達人になるゼミ生も現れました。イメージ 15
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すっかり季節は冬に向かっていますが、これまでに掲載できなかった夏休み中の話題がありますので、季節は逆戻りしますが、これからアップしていきます!!

まずは川久保ゼミの巡検からです。
では、川久保先生、お願いします!

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川久保ゼミでは、夏休みに、埼玉県東松山市にある「原爆の図丸木美術館」で課外授業を行いました。団体予約をする際に、「この美術館にはエアコンがないので、ご了承を」と言われていたのですが、9月初めの涼しさが増したこともあって、季節的には心地よい課外授業となりました。
学芸員の山口和彦さんのガイドによって、この美術館に展示してある丸木位里・俊夫妻の共同製作による15部から成る「原爆の図」の全体像を理解することができました。すべての絵を描き終わるのに約30年かかったという点、あるいはご夫妻が松戸に居を構えていた事実を知ると、学生たちは驚きと親近感を感じていたようでした。
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実は、「原爆の図」の一部は、今年の6月から12月までアメリカで巡回展示されています。平和学でも取り上げましたが、「原爆投下は正しかった」という「原爆神話」がいまだにアメリカでは流布しています。しかし、世界的な映画監督オリバー・ストーンとアメリカン大学のピーター・ カズニック教授が、「原爆投下は誤りだった」と歴史的な検証作業を踏まえ明確に主張し、アメリカ中に波紋が広がっています。
今年は、戦後70年という節目の年にあたり、ゼミでは、戦争と平和を考える題材を多く取り扱っており、その中でも、広島・長崎の原爆投下の凄惨な現実を自分の目で確かめる上で、この「原爆の図丸木美術館」を、今年訪れる意義はこの上なく大きかったと思います。
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その後、池袋に場所を移し、ささやかながら食事会を催しました。事前予約した中華食べ放題でしたが、人気店だけあって、味もボリュームも満足いくものでした。迫力のある絵画を鑑賞して目力も養われましたが、胃袋も満たされた充実した一日でした。

あびこ祭関係ブログ第3弾をお送りします!

現社コースは、法学部の中では小さなコースで、学生数もわずかです。
イメージ 2しかし「現場を踏む」「実践する」をコンセプトとした充実したカリキュラムと相まって、学部や大学全体を牽引していく人材を輩出しています。

今回はそれを象徴する学生として、今年、本学の大学祭「あびこ祭」の実行委員長を務めた吉田奈央さんにインタビューしてみたいと思います。
吉田さんは現社コースの3年生です。


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今年のあびこ祭は盛況でしたね。
-天気もよくて、2日間で5000人もの方に来ていただきました。

あびこ祭の実行委員は何人でしたか?
-16人です。新入生が加わった4月からすぐに活動を開始していました。

なぜ委員長に?
-3年生が3人と少なかったことと、1年生の時から実行委員として参加していて、キャリアがあったからです。

委員長の仕事ってどんなこと?
-あらゆることの決定をしなければなりませんでした。副委員長・会計・渉外・広報・企画・備品・ステージなどの担当に分かれていましたが、それらを全部統括していくのは大変でした。

難しかったことは何ですか?
-私は普段から「自分はこうした方がいいと思う!」という意見をどんどん言っちゃう方なのですが、それだと委員長として独断専行してしまうので、なるべく自分の意見は控えて、まずみんなの意見をよく聞くことに徹しました。でも最後にどうするかは、自分で決定しなければなりません。みんなの意見を尊重しながら、ものごとを決めていくのは難しかったです。

やはり実行委員内での衝突などもありましたか?
-そうですね。衝突しながらも、より良いあびこ祭にするために意見を出し合いながら、準備を進めました。
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               模擬店人気投票ランキングを発表する吉田さん(左)

一番苦労したことは?
-川村学園さんとのコラボですね。今年はあびこ祭の日程が動いて川村学園さんと同じになったので、せっかくならお客さんを取り合うのではなくて、コラボ企画をやろうということになりました。でも実行委員会のかたちや仕事の進め方、予算などもかなり違っていて、意見をまとめていくのが大変でした。

でも両大学間のシャトルバスを運行させたりして盛り上げていましたね。
-2つの大学祭をはしごして来てくれたお客さんもいて、良かったと思います。

やっていちばんうれしかったことは何ですか?
-我孫子のいろいろな飲食店などからも出店してもらいましたが、それが良かったです。お店の方々からも「あびこ祭もりあがってるね!」と言われて、とてもうれしかったです。お客さんが10代から年配の方まで幅広くいらしていただいたのも良かった。

スタッフの打ち上げでは、花束をもらって号泣したとか?
-そうなんです(笑)。スタッフに1年生が多かったのですが、終わったあと「楽しかった」と言ってくれたのが本当にうれしかったです。

現社コースのスタッフもいましたが、彼らに期待することは?
-今年は現社コースから1年生3人が入ってくれました。来年もあの3人には是非スタッフに残ってほしいし、活躍してほしいと願っています。

責任重大で大変な仕事だったと思いますが、やって良かったと思いますか?
-思います!!!

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大勢のスタッフを率いて大きな仕事を成し遂げた経験は、何物にも代えがたい経験になったと思います。
この経験は社会に出てからも、きっと吉田さんを支える財産になっていくことでしょう。
現社コースは、フィールドワーク関連の科目も充実しているので、今後、さらにこうした経験を積み重ねてくれればと思います。
何はともあれ、あびこ祭成功、おめでとう!!
そしてお疲れさまでした!

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