フィルスタコースのブログ

中央学院大学 法学部 フィールドスタディーズコースの情報を発信するブログです。

公式パンフレットなどでは知りえないコースの日常を紹介します!

5月20日~21日の1泊2日で、フィルスタコースの館山合宿研修を4年ぶりに実施しました!
しかも1年~4年までの全学年合同での合宿です!今回はそのときの様子を2回にわたってご紹介します!
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千葉県館山市でのフィルスタコース合宿研修は、入学したての1年生を対象に、毎年恒例の行事として行っていました。
ところが、新型コロナ感染症が広がってからは実施することができず、2019年を最後に昨年まで休止が続いていました。つまり、現在の1年生~4年生は合宿を経験していないのです。
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2019年度の館山合宿研修

[なぜ館山市で研修を?]

この合宿研修は、フィルスタコース教育の3つのキーワードである「平和」「環境」「地域」を直接肌で体験できる貴重な機会です。館山市には本学の研修施設である「館山セミナーハウス」があり、さらに館山市には精力的な活動で非常に評価の高いNPO法人「安房文化遺産フォーラム」があるのです。このNPOは、地域の文化遺産を徹底的に掘り起こし、今まで知られていなかった多数の歴史的な事実を明らかにしてきました。そしてそれをさまざまな冊子やウェブページで発信するとともに、ガイドツアーを実施して多くの一般市民や生徒・学生に知り考えてもらう活動を行ってきています。
実は館山市には、多数の「戦争遺跡」があります。第二次世界大戦の末期、「本土決戦」が現実のものとなりつつあった段階で、アメリカ軍は首都圏を制圧すべく館山市に上陸する計画を立てていました。日本側もこれを迎え撃つべく、地下壕を掘り、特攻艇の出撃拠点を造るなど、着々と整備をしていたのです。それらの戦争遺跡は今も各所に残っており、「戦争と平和」について知り、考える貴重な資源となっています。
加えて、近代日本の洋画の聖地の整備、アメリカにまで渡っていたアワビ漁の痕跡の跡づけ、江戸時代初期のアジア諸国との交流を物語る石造物の再発見と評価、過去の大地震の地形的な痕跡の再評価など、実にさまざまな活動をされています。アフリカのウガンダ共和国の住民との交流も続けており、国際的な支援もしています。
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NPO法人 安房文化遺産フォーラムのホームページ

フィルスタコースでは、卒業後の進路としてNPOやNGOなどの非営利組織も視野に入れており、まさに本コースにとっては、地域の平和・環境を考える優れたNPOと連携できることは願ってもない貴重な機会なのです。そこで今回、フィルスタコースの全学年を対象に館山合宿研修を計画したというわけです。
(その2に続く)

フィルスタコースでは、「現場主義」をコンセプトとして、「社会に出て動ける」人材を育てる教育を実践しています。
いざというときに役立つ生活文化の継承もその1つですが、その一環として、年度初めに白水ゼミではどの学年のゼミでも”焚き火”を行っていることはすでにご報告しました。最初は戸惑いがちな1年生でも、1回経験すると次からはかなり慣れてくるようで、経験することの大切さがわかります。
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さて、年度初めの焚き火は湯を沸かしてお茶菓子をいただきながら歓談し、交流を深めるものなので、使う燃料もそれほど多くはありませんが、それでも4学年が焚き火をすれば、それなりに薪を消費します。
そこで、燃料をまたストックしておく必要があります。
先日5月17日の水曜日、1年生の基礎演習でその燃料集めを行いました。ロケットストーブで使う細めの枯れ枝を大学近辺で集めるのです。
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大学の脇の舌状台地上には「宝蔵寺」というお寺があり、その崖下に枯れ枝がたくさん落ちています。現在では拾う人もいませんが、かつてはこのような枯れ枝も日常の焚き付けや燃料として大切に集められていたのでしょう。
今回はこの枯れ枝を燃料として拾い集め、鉈や鋸で使いやすい大きさに切る作業をしました。
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鉈や鋸などの生活道具をきちんと使いこなすワザも身につける大事な機会です。
慣れない道具、慣れない作業でしたが、学生たちはイキイキと取り組んでいました。50分ほどでダンボール2箱分の燃料が集まりました。
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大学の周囲に自然が残っている環境の本学には、アスファルトとビル・住宅ばかりに囲まれた都市の大学とは違う学びの機会があります。そして、身近なところにいざというときにさまざまに利用できるる資源があるということを知るのも、大切な経験です。
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2年次必修の「テーマ演習」(白水)では、「食と農、そしてそれを支える地域社会」をテーマにしていますが、早速4月に里山でのタケノコ掘り体験をしました。また、掘ったタケノコを大釜で茹で、さらに焚き火のカマドでパスタの昼食、そして残った燠火を利用して焼き鳥まで作るという貴重な体験をしました!応援の3・4年生も2名参加し、楽しく充実した1日となりました。
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神奈川県の里山に集合したのは8人のゼミ生たち。
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今年はタケノコが不作で、かなり探し回らないと見つからない状況でしたが、それでも目が慣れてくると、竹藪の中にあちこちで「あった!!」の声が響くようになりました。慣れないタケノコ掘り用の鍬を振るって掘るうちに、みんな次第に掘り方のコツもわかってきたようです。小ぶりのものを中心に20本ほどが収穫できました。
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早速大釜に焚き火で湯を沸かして、アク抜きに取りかかります。タケノコの皮をある程度取り去り、釜に入れ、米糠を投入。1時間ほどこのまま茹でます。
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その間に昼食の準備を開始。今日はトマトパスタです。
まずはパスタソース作りから。プロパンガスのコンロにマッチで火をつけ、玉ねぎ・人参・肉・茸などを炒めてから、生トマトとトマト水煮缶を使ってソースを作っていきます。一方、小ぶりの釜に湯を沸かし、パスタを茹でます。パスタとソースを和えて、昼食のできあがりです!
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さらに焚き火でできた燠火を利用して、焼き鳥を作ります。
まずこの作業は何でしょうか?
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そう、古竹を使って、ナタで各自自分の串を作っているのです。使い慣れないナタですが、こうして実際に作業をしていくことで、力の入れ方や角度などが次第にわかってきます。
そして鶏もも肉を小さく切り、串に刺して、各自の焼き鳥串を作っていきます。
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焼き鳥を焼くのは、即席の竃。古レンガを並べた間に焚き火の燠火を運び入れ、串を渡して焼いていきます。火勢が弱まってきたら、スコップで燠火を追加。こうして炭火焼きでできた焼き鳥の美味しかったことはいうまでもありません。
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そして、タケノコです。
大きなプラ桶に水を張り、茹で上がったタケノコを入れて、水の中で余分な皮などを取り去ります。
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できあがったタケノコにいただいた手作り醤油をかけて試食~~~!「何これ!甘~い!」と大好評でした!
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そして最後は、全員2切れほどのタケノコをお土産に帰途につきました。
最後の笑顔がこの日の充実ぶりを物語っていますね!
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フィルスタコースでは、こうした実地体験を多く取り入れながら、「社会に出たときに動ける力」を身につけていきます。




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